心理学におけるマインドフルネスの現れ
『アメリカン・サイコロジスト誌(>American Psychologist)』で、「基礎および臨床心理学におけるマインドフルネスの現れ)」というテーマの特集が掲載されていた。;
Special Issue: The Emergence of Mindfulness in Basic and Clinical Psychological Science
American Psychologist 2015 Volume 70, Issue 7 (Oct)
アブストラクト(というかほぼタイトル)だけナナメヨミ。
Conceptual and methodological issues in research on mindfulness and meditation.
Davidson, Richard J.; Kaszniak, Alfred W.
「マインドフルネスと瞑想の研究に置ける概念的/方法論的問題」
マインドフルネスが流行ってるけど、first-person experienceを研究するのってなかなか難しいですよ、といった内容みたい。マインドフルネスをどう測定することができるのか? セルフレポートから推測できることとできないことは? データをどう分析したらいいのか? 云々。Prospects for a clinical science of mindfulness-based intervention.
Dimidjian, Sona; Segal, Zindel V.
「マインドフルネスに基づいた介入の臨床科学の将来性」
マインドフルネス認知療法とか、マインドフルネス・ストレス軽減法といったマインドフルネスに基づいた介入(MBIs) はいろいろあるけれど、現在のエビデンスには大事なところが欠けていて、それをそのままに同じようなタイプの研究を重ねていっても、妥当性やこうした介入のリーチを制限することになるだろうと。研究の方向性だとか方法を統合して、MBIsのメンタルヘルスで活用するための提言など。When mindfulness is therapy: Ethical qualms, historical perspectives.
Harrington, Anne; Dunne, John D.
「マインドフルネスがセラピーであるとき:良心のとがめ、歴史的視点」
ここ20年くらいの臨床実践でマインドフルネスなセラピープログラムはどんどん主流になってきている。批判も徐々に。マインドフルネスの実践に「効果」があるかどうかということだけじゃなくって、マインドフルネスがもともと育まれてきた倫理的なフレームワークから乖離することの危険性なども指摘されている。マインドフルネスはもともと、体重を減らすだとか、よいセックスのためだとか、子どもが学校でいい成績を取るのを助けるためだとか、従業員が職場でより生産的になるためだとか、不安や抑うつのある人の機能改善なんてことを目的としていたのではなかった。それはけっして、買ったり売ったりするための商品なんかじゃなかったのだ。より広い歴史的視点から、現代の倫理的問題などを捉えなおしてみようというエッセイ(らしい)
Investigating the phenomenological matrix of mindfulness-related practices from a neurocognitive perspective.
Lutz, Antoine; Jha, Amishi P.; Dunne, John D.; Saron, Clifford D.
「神経認知的視点からマインドフルネス関連の実践の現象学的なマトリクスを探求する」
近頃のマインドフルネスに関する研究をあれこれレビューして、それを定義するのではなくて、神経認知的な視点から連続体として捉えよう、ということらしいけれどもよく分からなかった。とりあえずメモだけしてほうり出す。
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