イヤーワームになる曲トップ9、そして対処法(頭から離れない曲)
頭のなかである曲が延々と流れ続けて止まらなくなる現象を「イヤーワーム」と言います。
「耳の虫」という意味で、まるで耳に虫がもぐりこんで音楽を流しているみたいに体験されることからそう呼ばれています。
強迫性障害や統合失調症の症状として見られることもありますし、健康な人だってしばしば体験します。脳のバグみたいなもんでしょうか。勉強中や仕事中など、何かに集中しなくてはならないときに、イヤーワームが気になって仕方がないということもあります。受験生でイヤーワームに取り憑かれて困っているという人の話を聞いたことがあります。確かに困りますよね。
Psychologists Identify Key Characteristics Of Earworms
「心理学者たちが見つけたイヤーワームの本質的特徴」
という記事が、アメリカ心理学会のサイトに掲載されていました。
イヤーワームを生じさせやすい曲として、たとえばレディ・ガガのBad Romanceが挙げられていました。
研究によると、イヤーワームを生じさせやすい音楽は、共通のメロディのかたちをともなった速いテンポの曲で、一般的ではないインターバルや反復をもっていることが分かったのだそうです。
「共通のメロディのかたち」(common melodic shape)といわれてもよく分からないですが、たとえばディープ・パープルの「スモーク・オン・ザ・ウォーター」の出だしや「バッド・ロマンス」のコーラス部分のような感じなんだそうです。
耳に残りやすい曲が科学的に解明されたなら、作曲家やミュージシャンにとって、売れる曲を作りやすいということになりますね。
「キラキラ星(Twinkle, Twinkle Little Star)」のような、一般的な旋律がだんだんピッチを上げて繰り返されていくような曲も頭に入りやすいそうです。
研究で、最もイヤーワームを起こしやすい曲のひとつに選ばれたMaroon 5 の“Moves Like Jagger”も同じような構造をもっているらしいです。
また、 急にテンポが変わるなどの、一般的ではないインターバル構造(unusual interval structure)をもつ曲も、イヤーワームを生じさせやすいことがわかったのです。
研究でわかった、最もイヤーワームを生じさせやすい曲トップ9は以下。
- “Bad Romance” by Lady Gaga
- “Can’t Get You Out Of My Head” by Kylie Minogue
- “Don’t Stop Believing” by Journey
- “Somebody That I Used To Know” by Gotye
- “Moves Like Jagger” by Maroon 5
- “California Gurls” by Katy Perry
- “Bohemian Rhapsody” by Queen
- “Alejandro” by Lady Gaga
- “Poker Face” by Lady Gaga
耳の虫に悩まされたときに、どう対処すればいいのでしょう?
そういうときは、ガムを噛むといいそうですよ。
追記(2020年4月17日)
という論文を読みました。AUDIOLOGY JAPAN/62 巻 (2019) 4 号
精神神経科疾患の合併がなく難聴が主病因の音楽幻聴に対し耳鳴の説明と補聴器による音響療法が有効な治療である可能性が示唆され, 耳鼻咽喉科医が中心となり診療に携わることが望ましいと考えられた。
とのことです。
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