双極性障害をもつ人と暮らす10のコツ

7/31/2015

精神医学

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「双極性障害をもつ人と暮らす10のコツ」
10 Tips for Living with a Bipolar Person | PsycheCentral

を読んだのでメモ。
これを書いたチャーリー・チェンタさんは、子ども時代、双極性障害を患っている母親と祖父と暮らしていたそうだ。
そのときの経験から「10のコツ(Tips)」をまとめている。

双極性障害とは

双極性障害とは、いわゆる躁うつ病のことだ。うつ状態と躁状態の両極を行ったり来たりするという意味で、Bipolar(二つの極)と呼ばれる。

ちなみにPolar bear(極の熊)というのは白熊のことです。


双極性障害には、次のような症状が見られる。

  1. 気分が良すぎたり、ハイになったり、興奮したり、調子が上がりすぎたり、時には怒りっぽく不機嫌になったりして、他人から普段のあなたとは違うと思われてしまう
  2. 自分が偉くなったように感じる
  3. いつもよりおしゃべりになる
  4. 色々な考えが次々と頭に浮かぶ
  5. 注意がそれやすい
  6. 活動性が高まり、ひどくなると全くじっとしていられなくなる
  7. 後で困ったことになるのが明らかなのに、つい自分が楽しいことに熱中してしまう
  8. (例えば、買い物への浪費・性的無分別・ばかげた商売への投資など)

上の1〜7の症状のうち、少なくとも1を含む4つ以上の症状が1週間以上続く場合に「躁状態(躁病エピソード)」の疑いが高くなるという(「躁」の症状と双極性障害の種類を確認する)。

家族の1人が躁状態になったりすると、やたらと目をギラギラさせて思いつきにしか聞こえないアイデア(多くの場合は誇大的な)を夜通し話したり、フェラーリを買おうとしたりと、大変なことになってしまうことがある。

家族として、どんな風に関わったらいいのだろう?




双極性障害をもつ人と暮らす10のコツ

チェンタさんは次の10のコツを挙げている。

1.疾患について学ぶ

双極性障害は孤独な体験だ。できる限り疾患について学び、理解しようとすることで、当事者はあなたが味方でいてくれると感じるだろう。

2.症状をノートに取っておく

アップダウンの症状のサイクルが分かれば、対応しやすくなる。

3.よく聴く

双極性障害をもっている人の話をよく聴くことが大切。抑うつ状態のとき、なぜそこまで悲しんでいるのか理解しがたいこともあるかもしれないけれど、耳を傾けることはできる。なぜそう感じるのか尋ねたっていい。

4.躁状態に気をつける

うつ状態の人はだいたい同じだが、躁状態のレベルは人によって多様だ。躁の時期は対処するのが難しい。批判したり諭したりしないように。落ちつかせたかったら、彼らの行動に目をむけるのではなく、それから気をそらすような活動をいっしょにする方がいい。

5.なにか手助けができないかを聞く

双極性障害をもつ人は、子どもの世話や仕事のあれこれができなくなっていることがよくある。手助けできないか聞いてみて。夕食を作って欲しいといったシンプルなことかもしれない。

6.批判しない

双極性障害はスイッチをオンオフするように扱うことはできない。無理になんとかしようとしないこと。

7.薬を飲むようにはげます

気分の変動が大きいので、(とくに躁状態のときに)薬なんて必要ないと感じやすい。

8.あなたが感じていることも伝えよう

相手の話を聴くことも大切だが、あなたが何を感じているか、彼らの病気があなたにどんな影響を与えているかを伝えることだって重要だ。

9.あなた自信のサポートを見つける

双極性障害をもつ人との暮らしには難しさがある。あなたが感じている問題を話して吐き出すことのできる相手を探そう。専門的なカウンセラーも助けになる。

10.あなたも一休み

もう限界、というときを知る。あなたの支えが愛する人にとっては世界のすべてを意味しているとしても、あなたは自分自身の限界も知らなきゃいけない。

といった10のTipsでした。

日本ではNPO法人ノーチラス会という団体が、双極性障害をもつ当事者や家族、関係者の交流やサポートを提供している。
ノーチラスって、潜水艦のノーチラス号に由来しているようだ。浮いたり沈んだり、ってことらしい(もっと言えば、「オウムガイ」を意味する言葉のようです。オウムガイも浮き沈みするのかな)。

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