マイナス思考の人

生きてると、毎日何かしら嫌なことがある。もちろん、楽しいことや幸せと感じる出来事だって起こるだろう。楽しいことや幸せなことに目が向きやすい人もいれば、逆にネガティブな出来事や感情ばかりが気になる人もいる。よく言う「マイナス思考」の人は、楽天的な人と同じような一日を過ごしたとしても、嫌なことばかりを記憶しているだろう。それってずいぶん損な人生のような気がしませんか? だったら、どうすればいいのだろう。


内なる狼に餌をやる

Feeding Your Inner Wolves|mindful

マインドフルというブログの「あなたの内なる狼に餌をやる」というエッセイでは、毎日起こる出来事の瞬間瞬間に、どのように関わるかはあなた自身の選択だ、ということが主張されている。冒頭に次のようなネイティブ・アメリカンの物語が紹介されていた。
少年と祖父が話をしていた。少年は祖父に聞いた。「おじいさんが怒ってるのを見たことがないけど、これまで腹が立ったことはないの?」
祖父は答えました。「ときどき、自分の中に二匹の狼がいると感じるんだ。どっちの狼も、わしにこうしろああしろと言って戦っている。わしが何かに腹を立てたときにはいつでも、一匹の狼は燃え上がって、攻撃や意地悪をしたがっているんだ。もう一匹は穏やかで、はっきりと考えて、よりよい選択をする。でも、どちらもいつだってここにいるんだよ」
少年は尋ねた。「でもいつも狼が戦ってるんだったら、どっちの狼が勝ちそうかどうしたらわかるの?」 
祖父は答えた。「餌をやろうと自分が決めた狼が勝つんだよ」
Wolves and bones
Wolves and bones

人間なんてのは、ここ何千年、何万年の間、そう大きくは変わっていない。誰しも、良かれ悪しかれ衝動的なところや変な癖をもってるもんだ。つまりそれが僕らの内なる狼っていうわけ。現代になって変化したことといえば、テレビやインターネットなどによっていつだっていろんな情報や画像に雨あられとさらされるようになったってことで、そういう情報の多くは人を不安にさせたり混乱させるようなものだ。それってつまり、怒ってる狼に餌をあげてるということなんだ。

テレビをつけたら、銃の乱射事件だとか竜巻だとか、原子力発電所の事故だとか、ろくなことが流れてない。

ごく平凡な一日を送ったとしたって、こんな映像が目からアタマに流し込まれた状態で眠りについたら、僕らの脳はずいぶん警戒した状態に陥るだろう。脳は潜在的な危険性に注意を向けるようにできてるので、いかにリラックスと幸福(あるいは睡眠)を求めていたとしたって、明るい出来事は注意をすりぬけてどこかに消えてしまう。

テレビやネットから、怒りや悲しみや不安といった情報ばかり得ていると、怒ってる狼ばかりが餌を食べて肥えることになるだろう。

だから、僕たちの内側に住んでいる、より健康な狼にどうしたら餌を与えることができるかってことをもっと工夫した方がいい。

なんてストーリーでした。

ときどき、自分の「内なる狼」に注意を向けてみて、どの狼に餌をあげるかを意識してみるのはいいかもしれない。

ネガティブなことをいつまでも反すうしていたり、あるいは怒りや恨みをいつまでも燃やしているといったことも、怒りの狼に餌を与えてることになるんだろう。