子どもの頃のIQの高さと後に双極性障害になるリスク

7/31/2015

精神医学 双極性障害 知能

t f B! P L

「子ども時代のIQと成人期の双極性障害のリスク」
Childhood IQ and risk of bipolar disorder in adulthood: prospective birth cohort study
Daniel J. Smith, Jana Anderson, Stanley Zammit, Thomas D. Meyer, Jill P. Pell, Daniel Mackay
British Journal of Psychiatry Open Aug 2015, 1 (1) 74-80; DOI: 10.1192/bjpo.bp.115.000455

知能や創造性とメンタルヘルスの問題の関わりは、以前から議論されてきました。
高知能であるということは、メンタルヘルス上のなんらかのコストを抱えているということでもあるということが、大規模なコホート研究で明らかになったそうです。

1881人を対象に、8歳から22、23歳くらいまでの期間を調べました。IQが測定され、同時に気分障害の特徴も調査されたのです。

結果は次の通り。
 There was a positive association between IQ at age 8 years and lifetime manic features at age 22–23 years (Pearson’s correlation coefficient 0.159 (95% CI 0.120–0.198), P>0.001). 
8歳の時点で10ポイント以上IQの値が高い人は、20代初期における躁的なパーソナリティ特徴をもつ上位10パーセントと関連していたということが明らかになりました。
The association between IQ and manic features was present for FSIQ, VIQ and for PIQ but was strongest for VIQ.
言語性IQと躁的な特徴の関連が最も強かったそうです。

というわけで、子ども時代に高いIQをスコアした人、とくに言語性IQが高かった人は、後の双極性障害のリスクも高まる傾向があるとの結論です。

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