親密な関係と個人の苦悩:心理的攻撃による目に見えない傷

公開日: 9/20/2015 心理学

「親密な関係と個人の苦悩:心理的攻撃による目に見えない傷」
Intimate Relationships and Personal Distress The Invisible Harm of Psychological Aggression|Personality And Social Psychology Bulletin

アブストラクトだけ読んでみた、シリーズ。



親密な関係における攻撃に関する研究。いわゆるDVは、個人の苦悩に関係しているが、それでもいまだに有害なこととして十分認識されていない。

この研究では、パートナーへの心理的な攻撃行動が、カップルが全般的にどれくらいうまくいっているかとか、身体的な暴力を経験したかということとくらべても、より個人的な苦悩に結びついていることが明らかにされた。

二つ目の研究では、参加者は何が自分のストレスの原因となっているととらえているか、ということを調査した。

パートナーによる心理的な攻撃が個人的な苦悩を予測しているにもかかわらず、参加者は自分たちの関係がストレスの原因だと認知していなかったという。

これは、「目に見えない傷(invisible harm)」というパターンを示唆している。心理的な攻撃の被害者とされた人は、体験している傷を認識しないかもしれないということだ。

ということです。

内閣府男女共同参画局による「配偶者からの暴力被害者支援情報」というサイトによれば、「いわゆるドメスティックバイオレンス(DV)」の「精神的なもの」は次のように定義されている。
心無い言動等により、相手の心を傷つけるもの。
精神的な暴力については、その結果、 PTSD(外傷後ストレス障害)に至るなど、刑法上の傷害とみなされるほどの精神障害に至れば、刑法上の傷害罪として処罰されることもあります。 
具体的な言動は、次のようなことが挙げられている。

  • 大声でどなる 
  • 「誰のおかげで生活できるんだ」「かいしょうなし」などと言う 
  • 実家や友人とつきあうのを制限したり、電話や手紙を細かくチェックしたりする 
  • 何を言っても無視して口をきかない 
  • 人の前でバカにしたり、命令するような口調でものを言ったりする 
  • 大切にしているものをこわしたり、捨てたりする 
  • 生活費を渡さない 
  • 外で働くなと言ったり、仕事を辞めさせたりする 
  • 子どもに危害を加えるといっておどす 
  • なぐるそぶりや、物をなげつけるふりをして、おどかす

「目に見えない傷(invisible harm)」は、被害者が「悪いのは私だ」と自らを責めたり、あるいは「あなたが悪い」と周囲から非難されることによっても、起こるのだろう。

「ファミリー・バイオレンスについて考えるサイト」の「被害者たち」の体験や心理状態に関するページには、次のように書かれていた。
心理的外傷は、それが目に見えないものであるがゆえに、また人に語れないことであるがゆえに、 適切な対応がされないまま放置されていることがほとんどです。
身体の傷を放置しておくと化膿して悪化するのと同じように、心の傷もそれが深い傷であれば、 放置しておくと時とともに悪化します。
「目に見えない」のは、周囲にいる人たちが見えない、見ていない、ということでもある。

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