将来展望が見えずに一千人の大学生が自殺
12月はよく鉄道事故で電車が止まるというイメージがあって、自殺者や「死にたい」人の数が増えるのかなと思っていたが、統計では4月、5月がピークになることが多いようだ。
上記の記事では、内閣府のデータから、「大学生の自殺」について書かれていた。
「就職失敗」や「進路の悩み」など、“将来展望”に関する原因で自殺した大学生が、過去6年間(2009〜14年)で1018人にのぼることが、内閣府のデータからはじめて判明した。うち42人については、併せて「家族からの叱責」や「親子関係の不和」も、原因として記録されていた。うつ病などの精神疾患を一因に自殺した大学生は、実数で664人、失恋など男女問題は192人と判明。大学生にとっては、将来展望こそが、精神疾患や失恋よりも、はるかに、死に至る深刻なリスクであることが明らかになった。個人的に、いわゆるリクルートスーツを着ての「就活」という行為をしたことがないので、大変さはいまひとつ実感はできないのだが、「将来の展望」がまったく見えないということは相当のプレッシャーになるということは想像できる。
記事のほうは、後半が「会員限定」だったので、内閣府のサイトを見てみた。
最新の状況(PDF形式:91KB)
平成27年の自殺者数について(平成27年10月末)(PDF形式:91KB)
多くの年で月あたり2000人くらいで推移しているのだが、平成23年の4月〜6月だけ異常に上昇している(5月は3375人)。
これはなんの影響だろうと考えると、やはり東日本大震災だろう。
ところが、最新の震災関連自殺者数(PDF形式:162KB)を見ると、平成23年の「震災関連自殺者数」は55名だけである。
「震災関連自殺」とは、
「東日本大震災に関連する自殺」とは、(1)から(5)のいずれかの要件に該当する自殺をいう。と定義されているが、実態はより広いと考えるのが妥当だろう。震災で会社がつぶれたり、経営がかたむいてリストラされた人が自殺する、といったこともたくさん起こったということは、容易に想像できる。
(1)遺体の発見地が、避難所、仮設住宅又は遺体安置所であるもの。
(2)自殺者が避難所又は仮設住宅に居住していた者であることが遺族等の供述その他により判明したもの。
(3)自殺者が被災地(東京電力福島第一原子力発電所事故の避難区域、計画的避難区域又は緊急時避難準備区域を含む。)から避難してきた者であることが遺族等の供述その他により判明したもの。
(4)自殺者の住居(居住地域)、職場等が地震又は津波により甚大な被害を受けたことが遺族等の供述その他により判明したもの。
(5)その他、自殺の「原因・動機」が、東日本大震災の直接の影響によるものであることが遺族等の供述その他により判明したもの。例えば、①遺書等に東日本大震災があったために自殺するとの記述があった場合
②生前、遺族等に対し、東日本大震災があったため自殺したい旨の発言があった場合
「死にたい」と検索する人の数と「ちょっと死んでみる」方法
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