『おもちゃと遊具の心理学』
おもちゃと遊具の心理学 (精神医学選書)
J.ニューソン・E.ニューソン/著 三輪弘道・後藤宗理・三神広子・堀 真一郎・大家さつき/訳図書館で借りて、読んでいるところ。
子どもにとって最初のおもちゃは母親である-発達心理学に基づき、百数十種のおもちゃや遊びを機能的・系統的に徹底分析したおもちゃ研究の名著。おもちゃ選びの豊かな目を養うばかりでなく、幼稚園・保育園・施設・家庭でのおもちゃを使った指導実践に、確かな裏づけを与える。
原題は、
Toys and Playthings
遊びとゲームや競技の違いは、後者はあるルールに従って行なわれるが、前者ははっきりとした合意のもとに決められたルールはないということ。遊びにおいてもある決まりやルールのようなものが作られることはあるが、それはすぐに変化したり、捨てられる。この上ない柔軟性こそ、遊びを創造的思考力と豊かな創作にとって理想的な場面もしくは、その出発点とするのである。p.17第1章 なぜ、おもちゃが問題になるのか
なぜ、本書を書くのか/なぜ、おもちゃを問題にするのか/これからのおもちゃ
第2章 おもちゃとしての人の役割-ひざとゆりかごの遊び
ものと顔に視線をむける:見つめる遊び/会話と順番/他
あたりまで読んだ。
子どものひとつの目標に向かうひたむきな集中心と、日常の煩雑さから自身を切り離す力は、しばしばだれよりもきわだっていることさえある。たぶん、今、遊んでいるという現実に強くひきつけられ、それに夢中になることで日常生活を締め出してしまうこの能力は、遊びながら思考力を育てたり、伸ばしたりするうえで非常に有効な助けとなるであろう。pp.17-18子どもの自然な解離能力によって、非日常の遊びの世界に没頭することで、思考力が育つということ。本書では、ブランコやコマといったおもちゃも、「催眠的な特性」をもっていると書かれている。こうしたおもちゃは、子どもたちに現実を忘れさせ、ある部分の注意力をうばうことによって、「創造的もしくは想像的な思考に向かう意識が、自由に、のびやかに解放される」のだという。
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