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動物をくすぐるとー笑いはなぜ進化してきたのか

最近流行らしいお笑いのリズム芸なんて、なにが面白いかさっぱり分からないのだけれども、お笑いのツボというのも年々変化しているのだなあ、というくらいの感想はもつ。

今日もまた動物ネタで、「笑いの進化」について、少し調べてみた。
ダーウィンが、『人及び動物の表情について』という著作でずいぶん前に論じたように、ヒトの表情は、国や文化が異なっても共通しているし、満足や怒りといった表情は違う種の生物の間でもある程度理解し合うことができる。犬や猫が、喜んでいるかそれとも怒っているかといったことは、ヒトの幼児でも判別できるだろう(トカゲだとか虫だとかになると、さすがに表情は分からないけれど)。


では「笑い」はどうだろうか? 怒りという感情や表情が進化してきた理由は、なんとなく想像がつく。怒りを示すことで身を守ることができるし、他の個体が「怒っている」ということを察知できなければ自分の身が危ない。それと比べると「笑い」はもうちょっと複雑なようだ。

動物の笑い―笑いの起源論(1)
によると、まずなにをもって「笑い」ととらえるかという問題がある。ヒトの笑いは多様で、わははと笑い声を出すような笑いは「ラフ」(laugh)という。笑い声をともなわないほほえみは「スマイル」(smile)である。そして、ユーモアに対する笑いとか、くすぐられて笑うとか、文脈によっても細かく分類される。動物が「笑う」といった場合には、どの笑いのことをなのかをはっきりさせないといけないという。

Scientists tickle animals to find laughter clues | BBC NEWS
では、科学者がゴリラやふくろうやラットをくすぐる実験をしている様子が紹介されていた。動画つき。

こちらの動画は、ボノボをくすぐったり、いっしょに遊んでいるシーンを撮影したもの。けたけた笑って、とっても楽しそうだ。


笑い声をあげるということは、「これは遊びだよ」「よろこんでるよ」と相手に伝えるサインとなる。グレゴリー・ベイトソンは、犬がじゃれて戦いごっこをしているときには、「これは遊びだ」というメタメッセージを出しているといったことをどこかで書いていたけれど、くすぐりも同じだろう。
「これは遊びだ」「じゃれあう関係だ」という文脈やメタメッセージがなければどうなるか。たとえば夜道で見知らぬ人にいきなりくすぐられるような状況を想像したら、これは恐怖でしかないだろう。

類人猿とヒトの笑いの違いとしては、次のような特徴があるとのこと。
  • 類人猿もヒトと同じように笑うが、ヒトの笑いはもっと多様な刺激に対して起こる。
  • 他者の発言や失敗、できごとにおかしさを感じて笑うことがある。
  • わざとおかしなふるまいをする「おどけ」がある。
  • 他人の笑い声を聞くと笑いが「伝染」することがある(笑いの同期性)
動物の笑い―笑いの起源論(2)

笑いの伝染については、ヒトのもつ模倣能力の高さが影響しているのだろう。笑いやその他の感情を共感的に共有する能力が、ヒトの群れをより高度にオーガナイズしていったのだと考えられる。

追記(2015/6/17)
動物って笑うの? 最新の研究で、チンパンジーが声を出さずに「微笑む」ことが新たにわかった
NATIONAL GEOGRAPHICの記事によると、
どんな種の動物でも、遊ぶことが社会的知性を強化するのだ」そう。
同じくNATIONAL GEOGRAPHICの
悲哀の感情、“死を悼む”ゴリラ
には、死んでしまった子どものそばを離れられないマウンテンゴリラの母親のことが書かれていた。

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