日本の「引きこもり」が教えてくれる、私たちの世界の「孤独」の正体
こんにちは!
突然ですが、なんだか生きづらいな、と感じることはありませんか? 現代社会では、人とのつながりがあるはずなのに、心の中にぽつんと孤独を感じている人は少なくないと思います。
今回、海外のオンラインマガジン Psyche に掲載されていた、ある記事を読み、とても考えさせられました。その記事のタイトルは「What do Japan's hikikomori reveal about our lonely world?」(日本の引きこもりが、私たちの孤独な世界について何を明らかにするのか?)。
「引きこもり」を、社会の鏡として見てみる
この記事で文化人類学者の著者が主張しているのは、「引きこもり」という現象を、個人的な心の病気や、単なる怠け癖として捉えるだけでは不十分だ、ということです。
むしろ、彼らは「社会が、そこで生きる彼らを失敗させている鏡」として見るべきだ、というのです。
これまでの引きこもりに関する解釈は、問題をその人自身の内面に閉じ込めてしまうことが多かった。でも、著者が引きこもりの方々と話す中で見えてきたのは、「怠けたいわけではない」「どうしようもなく立ち往生している」という深い苦しみでした。
罪悪感と「正しい生き方」のプレッシャー
記事には、引きこもりの人たちが親や社会を失望させているという強い罪悪感を抱えていることが綴られています。彼らが苦しんでいるのは、社会が求める「規律」や「自立」といった、私たちが当たり前だと思っている価値観に適応できなかったからかもしれません。
回復センターでの様子を紹介する中で、記事は、「幸福とは、レジリエンスや忍耐といった『マインドセット』次第だ」という考え方が、いかに彼らを「弱い人間」と見なすステレオタイプにつながっているかを指摘します。
私たちは皆、知らず知らずのうちに、社会が求める「正しい生き方」のプレッシャーにさらされています。この記事を読むことは、そのプレッシャーに耐えきれずに立ち止まってしまった人々の姿を通して、私たちが生きるこの世界の厳しさや、構造的な「孤独」について深く考えるきっかけをくれるはずです。
もし、あなたが日々の生活の中で少しでも息苦しさを感じているなら、ぜひ読んでみてください。引きこもりの方々の声は、遠い誰かの話ではなく、私たちの社会の、そして私たち自身の心の叫びかもしれません。
記事はこちらから読めますよ。
https://psyche.co/ideas/what-do-japans-hikikomori-reveal-about-our-lonely-world
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