愛と慈しみの瞑想が脳を変える

公開日: 4/29/2015 瞑想


 Loving kindness meditation は、日本語では「慈悲の瞑想」と訳されている。愛と慈しみの瞑想といった意味合いで、仏教のメッタ(metta)瞑想からきており、メッタという言葉がパーリ語で「慈悲の心」を表す言葉。

気持ちがすさんでたり、とげとげしているときにしてみるといいのだが、脳にもポジティブな変化をもたらすらしい。


慈悲の瞑想と脳の変化

研究では、慈悲の瞑想は他者の感情を知る神経系の反応の変化や脳の情動プロセス領域の活動性の変化と関連していることが示されている(Lee, et al. 2012)。また、近年の研究では、慈悲の瞑想により、「目から心を読むテスト」(Reading the Mind in the Eyes Test)で他者の感情を読み取り、共感する能力が非常に向上することが発見された (Mascaro, et al. 2013)。機能的核磁気共鳴断層画像法(MRI) を用いた研究では、思いやりの訓練によって、利他行動および社会意識と情動調律に関連した脳部位の活動性の変化がともに増加することが発見された(Weng, et al, 2013)。また、メッタ瞑想は抑うつ状態の人の脳波図(引きこもりと関連する前頭野α波の不均衡)を改善することが示されている(Barnhofer, et al. 2010)。
Change Your Brain With Kindness | Psychology Today

慈悲の瞑想を実践する

現在、日本でよく知られている慈悲の瞑想は、スマナサーラ長老の著作などで紹介されることの多いテーラワーダ仏教系のやり方だろう。
慈悲の冥想Mettâ Bhâvanâ
音声ファイルも聞くことができる。

Psychology Todayで紹介されている Loving kindness meditation は、宗教的な色合いがより少ないようだ。

ゆったりと目を閉じて座って、リラックスするまで何度か深く呼吸をする。まず自分自身が安全で快適な空間にいることをイメージして、その人の目を見つめながら、2〜3回次のように唱える。
May I have joy.
May I have happiness.
May I be free from suffering.
私によろこびがありますように。
私が幸せでありますように。
私が苦しみから開放されますように。
続いて、大切な人が暖かい日の光の下にいることをイメージして同じように唱える。
May you have joy.
May you have happiness.
May you be free from suffering.
あなたによろこびがありますように。
あなたが幸せでありますように。
あなたが苦しみから開放されますように。
この後は、あなたにとって「中立的」(好きでも嫌いでもない)人をイメージして同じように唱える。あなたの「苦手な人」「敵対している人」をイメージしてみる、といった手順。

幸せの習慣

生化学者から僧侶になったマチュー・リシャールは、幸せとは何か、どうすれば幸せになれるかということを語っている。「幸せの習慣」。


慈悲の瞑想に取り組むべき18の科学的根拠

18 Science-Based Reasons to Try Loving-Kindness Meditation Today!
という記事には、タイトル通り科学的な研究で確かめられた効用が18も記載されている。

ポジティブな感情が増え、ネガティブな感情やストレス反応は減る。頭痛や慢性痛、PTSD、統合失調症スペクトラム障害などさまざまな病気を改善する。脳の共感や感情プロセスが活性化し、灰白質が増加する。共感性や社会的つながりも豊かにしてくれる。自己肯定感も増す。などなど、さまざまな効果が確かめられており、しかもそれは10分以下の少しの実践であってもいいし、長期に渡ってポジティブ感情を保ってくれるのだという。

科学的な根拠が示されることで、宗教的だからと拒否されることが少なくなり、間口も広がるが、他方では「マインドフルネスの西洋化とお金」で取り上げたような懸念も出てくるだろう。

あれこれ効能を語るよりも、「坐禅をするとどんな効果がありますか」と問われて「何もない」と答えたお坊さんの方がかっこいいぞ、と思ったり思わなかったり。

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