振り込め詐欺、高次脳機能、騙されやすさ

公開日: 4/18/2015 心理学

振り込め詐欺の被害額

2014年の振り込め詐欺の被害は、174億円にも昇ったのだそうだ(金融商品に関連した詐欺なども含んだ特殊詐欺の総額は559億円)。

特殊詐欺、昨年559億円=5年連続増、最悪を更新-高齢者79%・警察庁

なんであんなにたくさんの高齢者が、いとも簡単に騙されてしまうのだろうか?

心理学研究にこのテーマに関連した論文が掲載されていたのでぱらぱらと読んでみた。
中高年者における高次脳機能,信頼感と騙されやすさの関連
高次脳機能とは、知覚や記憶、学習、思考、判断といった認知過程を遂行するための心(あるいは脳)の機能を意味している。

「思考」や「判断」が低下していたら、それだけ騙される可能性も高まるだろうし、「記憶」や「学習」が衰えていると、「これは例のオレオレ詐欺だ」と思いつきにくいかもしれない。



高次脳機能と信頼感、騙されやすさの関係

論文では3つの課題が挙げられている。
  1. 中高年者における高次脳機能と騙されやすさとの関連
  2. 高齢者の信頼感と騙されやすさとの関連
  3. 中高年者の高次脳機能と信頼感との関連

高次脳機能はNU-CAB( Nagoya University Cognitive Assessment Battery)という神経心理学的検査を使ったとのこと。信頼感の査定には、成人版信頼感尺度(天貝,1997)という尺度が用いられている。

それぞれ、次のような結果。
年齢や高次脳機能と騙された経験や騙されやすさに関する自己評価に有意な相関関係はみられなかった。それゆえ,年齢や高次脳機能と騙されやすさとの直接的な関連性は低いと考えられる。 
信頼感の下位尺度のうち不信の高さと騙された経験や,騙されやすさの自己評定の高さは正の相関関係にあることが示された。また,騙された経験がある人はそうでない人よりも不信が強く,自らを騙されやすいと感じている人はそうでない人よりも不信が強かった。
他者信頼が高いほど高次脳機能課題の成績も良好で,不信が高いほど高次脳機能課題の成績も悪いことが示された。
高齢だから騙されやすい、というわけではないけれども、高次脳機能が低下していると、他者との関係がうまくいかずに不信感を抱きやすいということだろうか。

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