AIに恋をしたら? 人工知能の倫理学
人工知能学会が倫理綱領作成へ たたき台示す
車の自動運転や囲碁ソフト「アルファ碁」など人工知能が急速に進歩して社会に及ぼす影響が大きくなりつつある中、人工知能の研究を有益なものにしようと人工知能学会の倫理委員会は6日、同学会の全国大会で公開討論会を開いて研究者が守るべき倫理綱領の素案を示した。人工知能(AI)が守るべき「倫理」――“ロボット三原則”のような――かと想像したのですが、そうじゃなくて研究者が守るべき倫理要綱でした。
「人工知能の研究開発が社会に有益なものになるために良識に従って倫理的に行動すべき」との序文と、次のような項目が検討されています。
- 人類への貢献
- 公正さを持つ
- 法規制の尊重
- 他者に危害を加える意図で利用しない
- 他者のプライバシー尊重
- 悪用を発見した場合の防止措置
人工知能学会 倫理委員会の取組み[pdf]を読んでみました。
「人工知能のプレゼンスが高まる中で,社会との接点を真剣に考えないといけない段階に来ている」
とのこと。
軍事AIや犯罪的なAI、中毒や依存をもたらすようなAIがそのうち開発されるかもしれないので、「倫理」について今から議論しておこうということのようです。
このごろよく目にしますが、今後10年以内に今ある職種の47%がなくなる可能性が高いということも書かれています。それを押し進めるのは、ロボットや人工知能なのです。
19世紀初頭、産業革命以後のイギリスで起こったラッダイト運動(労働者が機械による雇用の喪失を懸念して機械を破壊した運動)と似たようなことが、人工知能の普及によって生じるかもしれないとのことです。
もうひとつ興味深いのは、人工知能の「心」の問題。人間そっくりの「心」をもつようになると、それはもう生きているといっていいのかもしれません。
それに、人間が人工知能に恋愛感情を抱いてしまうことだって、考えられます。
スパイク・ジョーンズ監督の「her /世界で一つの彼 女」という映画が取り上げられていました。
Netflixのラインナップに入っていたので、今、見始めたところです。
なかなか面白い出だしです。
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