自閉症スペクトラムの人が撮る写真が定型発達の人と違うところは

10/27/2016

自閉症 心理学 発達障害

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この写真は、自閉症スペクトラムの人たちが撮影したものだそうです。

英国心理学協会の研究ダイジェストというサイトに載っていました。

Photos taken by autistic people and neurotypicals differ in intriguing ways|The British Psychological Society Reserch Digest

「自閉症の人々と定型発達の人たちによって撮影された写真は驚くほど違う」
というようなタイトル。

Current Biology誌に掲載された論文が出典です()。

自閉症スペクトラム障害と診断された16名の人々(男性は12名、平均年齢30歳)が被験者で、年齢とIQがマッチされた21名の定型発達の人たちがコントロール群とされました。

そして、カメラを渡されて「好きな写真を好きなだけ撮影してきてください。物でも部屋でも光景でも人々でもいいですよ」と求められたんだそうです。

予想されることですが、定型発達の人と比べて自閉症スペクトラムの人たちは、人間がポーズを取ったり、カメラを見ている写真はあまり撮影しない傾向がありました。

でも、自閉症スペクトラムの人々は、定型発達群と比べても、よりたくさんの人間の写真を撮影したのです。

だから、自閉症スペクトラムの人がみな非社会的で他人に無関心というわけではないとのことです。

写真を並べてみると、定型発達の人とは他人を撮影するポイントがやや違うことが明らかになりました。

自閉症スペクトラムの人に撮影された人々は、カメラを見ていないだけじゃなくて、そもそも顔が映っていなくて身体の一部だけであることも多かったようです。

その他にも、同じ物を何度も撮影する、一般的ではない角度から撮る、幾何学図形を好む、ぼけたり、傾いたり、何かにさえぎられている写真を撮るといった特徴があったとのことでした。




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