カール・サフィナ「動物は何を感じ何を思うのか?」(TED)

12/19/2015

心理学 動物

t f B! P L
TED観た。
カール・サフィナ「動物は何を感じ何を思うのか?」

動物が何を感じたり、考えたりしているかを知ることは可能なのだろうか、というテーマのレクチャー。そもそも動物に人間と同じような「心」はあるのだろうか? という疑問に、カール・サフィナさんが答えている。アホウドリの研究などもしている人のようです()。
生態学、生物学、行動科学に渡る発見や逸話から、クジラやオオカミやゾウやアホウドリの物語を紡ぎ出し、地球を共有する他の生き物たちも人間同様に考え、道具を使い、感情を表現することを示します。 

南アフリカの水族館に ドリーという名の まだ乳を飲んでいる バンドウイルカの赤ちゃんがいました ある時 飼育係が 休憩を取って 窓から水槽を眺めながら 煙草を吸っていました ドリーがやってきて 彼を見ると お母さんのところに行って 1分か2分ほど乳を飲み それから窓のところに戻ってきて 頭の上に煙のような ミルクの雲を作りました どのようにしてか この赤ちゃんイルカは ミルクで煙を表現するというアイデアを 思いついたのです 人間が何かを使って 別のものを表現するとき それは「芸術」と呼ばれます。
というエピソードは面白かった。「まねる」というのは、人間以外の動物はなかなかしないんじゃないかと思っていたけど、ほんとだろうか? イルカならやるかもしれない。

調査捕鯨に中止命令、日本は順守するのか|CNN
という記事を読むと、日本の捕鯨に対して反対を表明している学者でもあるようだ。
捕鯨に反対する理由としてサフィナ氏は、過去60年の間に南半球で約200万頭のクジラが殺されたと述べ、大型クジラのほとんどは頭数が回復していないと指摘。さらに、クジラに苦痛を与えずに殺す方法が存在しないことや、「値段は鶏肉の約10倍もする。クジラの肉がなくなっても餓死する人はいない」ことを挙げた。
という理屈は、じゃあ鶏には思考や感情はないのか、値段の問題だったら牛肉だって高いじゃないか、クジラに苦痛を与えずに殺す方法が見つかればOKなの? といった疑問も感じる。でも、何を食べてよくて、何は食べたらだめか、という問題は、理屈じゃないんだろうな。

あとサフィナさんの言い方だと、「動物が感情や愛情をもっているのは、見れば分かるでしょう。人間と同じでしょ」という話になってしまっていて、それでほんとにいいのだろうかとも思う。「わかりあえる」ことを前提とするか、「わかりあえない」ことから始めるか、という違いは大きいんじゃないか。

といったことを考え中。


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