アスペルガー症候群と恋愛関係
「アスペルガー症候群と高機能自閉症の成人における恋愛関係と満足感」
Romantic Relationships and Relationship Satisfaction Among Adults With Asperger Syndrome and High-Functioning Autism
アブストラクトだけ読みました。
アスペルガーと恋愛関係
アスペルガーや高機能自閉症などの自閉症スペクトラム障害の人は、しばしば恋愛関係を続けることに難しさを体験します。この研究では、229名の自閉症スペクトラム障害の人を対象に(男性が40%、平均年齢は35歳)、恋愛関係への興味や経験について尋ねました。
73%の人が恋愛関係をもったことがあり、恋愛をしたいとは思わないと答えた人は7%だけでした。
また、パートナーも自閉症スペクトラムである人のほうが、定型発達のパートナーをもっている人よりも、自分たちの関係により満足しているという傾向が明らかになりました。
自閉の重さやスキゾイド症状、共感スキル、社会的サポートの必要性などは、恋愛関係に影響は与えていなかったそうです。このあたり、詳しく読んでみたいですね。
アスペルガーのカップル
『モーツァルトとクジラ』というアスペルガー症候群のカップルの恋愛が描かれた映画を思い出しました。主人公のドナルド(ジョシュ・ハートネット)は、数学が得意な優秀な青年ですが、アスペルガーの特性のために仕事でヘマばかりしています。
ドナルドは、アスペルガーのセルフヘルプグループを定期的に開いていて、そのリーダー役もしています。
その集会に、イザベル(ラダ・ミッチェル)という美容師が参加します。彼女は、音楽や芸術などの才能をもっていますが、アスペルガーの特性の影響で、変人扱いされたり、男にだまされたりしてきました。
二人はだんだんお互いに惹かれ合っていくのですが、不器用さゆえにすれ違いが起こる、といったストーリーでした。
「夫はきっとアスペルガー(発達障害)です!」
という話もよく聞きます。中年〜熟年くらいのご夫婦で、奥さんが夫の無神経さに悩まされてきて、あるときテレビや本でアスペルガーなどの発達障害について知り、「これだ!」と思うようです。
アスペルガーの夫(あるいは妻)と暮らしていることがストレスとなって生じる不調を、「カサンドラ症候群」と呼ぶこともあります。
「夫はきっとアスペルガーです!」という奥さんの診断が、どれくらい正しいのかどうかはわかりませんが、夫婦のコミュニケーション不全を言い表す言葉に精神医学用語が使われる時代になったということですね。
そういえば、『夫は犬と思えばいい』というようなタイトルの本も見かけたことがあります。
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